ABOUT THE ETHICS REVIEW COMMITTEE
研究倫理審査委員会の位置づけ
ここでは、研究倫理審査委員会とはどのようなものなのかを説明しています。
このような委員会がある背景、そしてなぜ調査は研究倫理審査委員会の審査にかけなければならないのか、これを通過した審査はどんな意義があるのかを解説します。
研究代表者の所属する国立社会保障・人口問題研究所では、「人を対象とする研究に関する倫理指針(PDF)」を定めています。この指針のもとで、研究にたずさわる者が、個人の尊厳や基本的人権を尊重しながら、安全・安心な方法で研究をおこなっているかどうかを審査する組織として、研究倫理審査委員会が設置されています。つまり、一般的にいえば「規格」審査にあたる組織にたとえられます。
委員には、保健・医療分野および自然科学分野の研究者、人文社会科学および倫理・法律分野の有識者、研究対象者の観点も含めて一般の立場から意見を述べることのできる者、研究所に所属する研究職の者が含まれています。
このアンケートは、対象者を住民基本台帳から無作為抽出する過程で個人情報が扱われること、また、対象となった皆さまに回答をお願いすることで負担をかけるため、倫理審査をうけるべき研究に該当します。
審査にあたっては、次の点に留意しておこなわれます
- 研究の対象となる方々に予想されるリスクと、研究から得られる利益および知識の重要性を比較し、対象となる方々に対するリスクが妥当であること
- 研究対象者の選択が合理的であること
- 研究に参加を依頼するにあたって、対象者の方々への説明と同意を得る必要性があるかの判断にもとづき、必要な場合は説明と同意を得る方法が適切であること
- 説明と同意の取得が免除される場合の対象者の方々への説明および情報公開が適切であること
- 個人情報を保護する体制が整備されていること
- 「生き方の多様化」といわれる中、LGBTなどの性的マイノリティを取り巻く社会環境を把握しその生活実態を相対化するために、家族形態/関係/意識の現状とその変容を、既存の量的データの分析から明らかにする
したがって、研究倫理審査委員会で承認された研究は、客観的な目からみて、上にあげた条件をクリアしたものであると、みなされます。